追記:普通決議と特別決議について

2012.11.27追記(3. 特別決議の人数)いたしました。
Q.
築後30年、総戸数100戸のマンションで初めて管理組合の理事に任命され、慣れない区分所有法に戸惑っております。
ご教示、よろしくお願いします。
マンション内児童公園の遊具等の老朽化が激しく危険な状態です。子供も少なくなっており、この際遊具を撤去して、マンションの憩いの場として整備したいと思っております。
1. この場合の、管理組合の総会手続きについて、理事会では普通決議で良いのか特別決議が必要なのかで意見が分かれております。どちらが必要なのでしょうか?
2. また、区分所有法には決議に関しての重要度の規定があるようですが、その重要度の判断はどのようにすればいいのでしょうか?
3. 当マンションは、単独で2戸所有されている区分所有者が2名、3戸所有者が1名居ます。このような場合、決議の人数はどうのように考えたらいいのでしょうか?

A.
1. 普通決議か特別決議か
『普通決議が特別決議か』ということですが,ご質問の場合は共用部分の変更にあたりますので,特別決議が必要です。
区分所有法第17条(共用部分の変更)第1項に「共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く)は区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決する。ただし、この区分所有者の定数は規約により過半数まで減ずることができる。」とあります。ご質問は,「マンション内の敷地にある児童公園の遊具を撤去し、マンションの憩いの場として整備したい」ということですので,共用部分の変更にあたります。

2. 決議に関しての重要度
二つ目のご質問の,『決議に関しての重要度の規定とその判断について』ですが,ご質問の意味は,普通決議,特別決議のことではないかと思います。
総会の決議には,普通決議と特別決議とがあり、区分所有法では、原則として、普通決議は区分所有者及び議決権の過半数(半数+1以上)で決しますが、特別決議は区分所有者及び議決権の4分の3以上の多数で決します。

① 普通決議
区分所有法第39条(議事)第1項に「集会の議事は、この法律又は規約に別段の定めがない限り、区分所有者及び議決権の各過半数で決する。」とあり,法令上は、特別決議に依るべき事項以外は全て普通決議となります。
ただし,法文に「この法律又は規約に別段の定めがない限り」とされていることを受けて、一般的な管理規約においては「総会(集会)の会議は議決権の半数以上の出席で,出席者の過半数で決する。」と定めていることが多いので,貴マンションの管理規約を確認してください。
一般的な管理規約に則ると,貴マンションの場合、半数(100戸÷2=50戸)以上の出席で,その過半数(出席が50戸であれば50戸÷2+1戸=26戸)の賛成によって普通決議が決します。なお,出席組合員は書面による議決権行使及び委任状出席を含みます。
② 特別決議
特に重要な事項については特別決議事項となり,次のようなものがあります。
・ 共用部分の変更(区分所有法第17条第1項)
・ 共用に属する敷地または附属施設の変更(区分所有法第21条)
・ 管理規約の制定・改廃(区分所有法第31条)
・ 管理組合の法人化(区分所有法第47条第1項)
・ 管理組合法人の解散(区分所有法第55条)
・ 専有部分の使用禁止請求(区分所有法第58条)
・ 占有者に対する引渡し請求(区分所有法第60条第2項)
・ 建物の一部が滅失した場合の共用部分の復旧(区分所有法第61条第5項)
特別決議は上記法文に「区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決する。」とあります。(注:4分の3以上については出席者ではなく、組合員総数の4分の3以上です)
③ 建替え決議
これも特別決議のひとつではありますが,定数が《②特別決議》とは異なりますので,あえて別枠としました。建替え決議の場合は「区分所有者及び議決権の各5分の4以上の多数」となっています。(区分所有法第62条)

3. 特別決議の人数
最後に三つ目の質問ですが,貴マンションの特別決議の場合,2戸を所有しておられる方が2名,3戸を所有しておられる方が1名ということですので,
① 区分所有者:100戸の戸数に対し,区分所有者数としては96名おられることになります。
               区分所有者数についてご質問いただきましたが、上記のとおり、図解いたします。(2012.11.27追記)
その4分の3以上ですから,96名×3/4=72名となり,72名以上の賛成が必要となります。
② 議決権  :貴マンションの議決権数は100戸です。その4分の3以上ですから,100戸×3/4=75戸となり,75戸以上の賛成が必要となります。
区分所有法では,区分所有者要件と議決権要件のどちらも満足させないといけないので,区分所有者72名以上と議決権75戸以上の賛成が必要となります。
1名で3戸所有しておられる方は,区分所有者数としては1名,議決権としては3戸持っておられることになります。
注意しなければならないこととして,区分所有者の定数は規約により過半数(96名÷2+1名=49名)まで減ずることができますが,議決権の定数については減ずることはできません。また,その管理規約の改正も特別決議事項となりますので,ご注意下さい。

いずれの決議も、適切な手続きを踏まれることが大切です。マンション管理士・管理業務主任者や弁護士・司法書士等と相談しながら進められるとよいでしょう。

なお、「遊具の撤去」については、新築当時の条例や要綱等に依って設置された可能性がありますので、念のために建築確認図書等の内容を確認してください。また、市役所等の開発担当部署に問い合わせてみてもよいでしょう。

マンション管理の基礎講座(主催:大阪市マンション管理支援機構・大阪市立住まい情報センター)

マンションの耐震等に関するセミナーを開催することとなりました。
(主催)大阪市マンション管理支援機構・大阪市立住まい情報センター (企画)Agoras(11/23)
下記より、『住まい・まちづくり・ネット』サイトより抜粋

■ マンション管理の基礎講座
分譲マンション管理組合向けセミナー。適正な管理組合運営を行うために必要な基礎知識を学ぶ連続講座です。
どなたでもお気軽にお申込ください。11月3日(祝・土)、11月10日(土)も他団体の講演があります。
【場所】住まい情報センター(天神橋6丁目駅真上)
【時間】13:30~16:30(受付は13:00~)
【定員】100名 先着順
【内容】全3回 (3日間連続受講を基本としますが、都合の良い日だけ受講いただいてもかまいません。)
□ 11月3日(祝・土)終了いたしました。
・大規模修繕の最近のトレンドについて(講師:社団法人 大阪府建築士会)
・マンション管理組合の損害保険(講師:一般社団法人 日本損害保険協会)

□ 11月10日(土)終了いたしました。
・マンションコミュニティの活性化(講師:千里金蘭大学名誉教授 藤本佳子氏)
・電気幹線設備調査と改修(講師:関西電力株式会社)
・マンションの防犯対策(講師:大阪府警曽根崎警察署・NPO法人 大阪府防犯設備士協会)

□ 11月23日(祝・金)Agoras
・マンションにおける地震対策と防災 (講師:大阪市耐震改修支援機構 Agoras)
・マンションの耐震診断・改修と補助制度 (講師:大阪市耐震改修支援機構)
・共用部分リフォームローンのご案内 (講師:独立行政法人 住宅金融支援機構)
●申込方法
参加希望日・住所・氏名・年齢・マンション名・電話番号・手話希望の有無をご記入の上、
はがき又はFAXでお申込ください。
申込フォームからもお申込みできます。
その際は、自由記入欄に参加希望日、マンション名、管理組合役職等、手話希望の有無を
明記して、お申込みください。
※お申し込みにあたっていただきました個人情報は、
参加証の発送及びセミナー利用状況統計の基礎データとしてのみ利用させていただきます。

セミナーチラシはこちら 

●お問合せ(申込み先)
〒530-8582
大阪市立住まい情報センター4階 住情報プラザ内
大阪市マンション管理支援機構 「基礎講座」係
(電話06-4801-8232)

●FAX送信先:06-6354-8601
 大阪市マンション管理支援機構 「基礎講座」係