悪質耐震改修業者

チャコールペイント-RS.jpg先日、悪質耐震改修工事の現場を調査した。
これまでは、
・床下や小屋裏に不要な攪拌扇や排気扇を設置する
・木造の床組みや小屋組みに高価な金物を無数に設置する
などが代表的だったが、今回の現場には「チャコールペイント」なるものが出現した。

初めて聞く材料だが、見たところ墨汁のような感じ。
「炭」の調湿効果が叫ばれているが、これの悪乗りじゃないか知らん。

この業者の最大の悪質性である、新たな手口をご紹介しておく。
高齢女性の一人暮らし。立派な息子が3人居て、みな近所に住んでおり、結構往来がある。といっても1週間に1回程度。
昭和一桁だから、さほど高齢と言うわけではなく、実際とてもお元気。しっかりしておられる。
今年の正月、時期だからとシロアリ駆除を依頼したのがきっかけ。
この業者が、床下を補強しないといけないと言ったまでは、これまでお馴染みのパターンだが、ここから先が問題。

職人が乗り込んできたとき、一緒に、中年の女性が来た。
「おばあちゃん。工事で音や埃が出ますから、喫茶店でも行きませんか」
駅前の喫茶店で2時間ほど楽しく語らい、帰ってきたら工事が終わっていた。
その後も映画やカラオケに連れ出して、わかっているだけで、5月のGWまでに11回。(実際にはもっと多いようだ)

工事費の支払いがまた凄い。
このおばあちゃん、不幸なことになくなったご主人の退職金等をきっちり貯金していた。だから工事費のためにローンを組む必要がない。(せめてローンだったら被害は少なかったろうに。)
11回の工事の度に朝から請求書を持ってきた「今日中には工事が終わりますから」とその日のうちの支払いを迫る。
ご親切で楽しい中年女性も一緒だから、安心しきったおばあちゃんが「手元にそんな大金置いてないわ」というと、「喫茶店に行くついでに銀行に寄りましょか。最近物騒やからね。大金引き出したはるトコ見られたら危険ですもんね」といい、ある意味強引に銀行に連れて行く。
でも、銀行には入らない。表で待っているのだ。「なんで?」と聞くと、「おばあちゃんの通帳覗きたくないですから」ともっともらしいことを言う。
そしておばあちゃんが出てきたところできっちり銀行の封筒を領収。

銀行は、しっかりしたおばあちゃんだし、振込みしている様子もないから、マーク出来なかった。
業者は銀行に入らないから、誰も見ていないし、監視カメラにも残っていない。

1週間に1度は、息子や嫁が様子を見に来ているのに、改修工事をしていることには気づかなかったそうだ。

耐震改修実施率

topi03.jpg居住世帯のある住宅約5千万戸のうち、新耐震基準で建てられているのは60%と、総務省が発表した。
持ち家約3千万戸のうち耐震診断実施率は10.3%で、耐震改修の実施率は3.5%らしい。

改修工事の内容は、「金具による補強」が48%でトップ、「基礎補強」が41%、「筋違の設置」が38%と続く。
この「金具による補強」や「基礎補強」って、いわゆる悪質リフォームに出てくる言葉。前者は、床下や小屋裏にピカピカの金物を無造作につけているだけ。後者は、布基礎の立ち上がり中立軸に高価なアラミド繊維を貼り付けて、それで「基礎補強」とのたまっている。
総務省の調査って、耐震改修の真偽なんか判定していないから、もしかしたらこのデータは、悪質リフォームが如何にはびこっているかという実情を示しているんじゃないのかしら。

タイル貼り外壁の診断方法

昨年だったか、マンションのタイル(45 2丁)貼り外壁を調査したときのこと。
打診棒で、一枚づつ丁寧に検査し、まったく浮き音の無いタイルについて、剥離限界接着強さの測定を試みた。
ところが、準備作業として目地切断を行なったところ、アタッチメント装着前に剥離してしまった。
よくいう「目地だけでくっついていた」というケース。

問題は、打診棒による調査ではその事実というか予兆すら察知できなったことである。

打診調査以外の調査方法があるのか?
何らかの外力で目地が落ちたら、そのタイルはきっと落ちる。
外壁だから人身事故にもつながりかねない。
本来は改修対象としなければならない部位になるのだが、それが、打診調査でつかめない可能性があるのだ。

某大学のナントカいう教授がタイルの接着について研究していることがわかったので、教えを請うたがなしのつぶて。
メーカーにも施工業者にも問い合わせたが、これも同様。
もしかしたら、事実とは思ってもらえなかったのかもしれない。

今また気になり始めて、別のメーカーに問い合わせている。
どなたか起死回生の調査方法をご存知だったら・・・教えて頂戴!